対応症状

反復性膝蓋骨脱臼について

膝蓋骨脱臼
2021.11.14

めぐり整体代表の菅井謙介です。いつまでも元気で、好きなことを続けてもらう身体づくりを提供することで、地元である下野市小金井への恩返しができたら幸せに思います。

詳しいプロフィール

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。栃木県下野市にありますめぐり整体代表の菅井です。今回は、反復性膝蓋骨脱臼について書いていきます。これは膝のお皿が不安定になり繰り返し脱臼してしまう病態です。今までの経験上スポーツしている女性に多い印象があります。このブログを読むことで、反復性膝蓋骨脱臼に対する理解が深まり、どのような運動療法をしていくのかご理解していただけるかと思います。

膝蓋骨脱臼のタイプ

膝蓋骨脱臼は恒久性、習慣性、反復性、外傷性の4つに分類されています。恒久性は先天性の問題です。習慣性は一定肢位や一定運動で脱臼を繰り返す状態であり、多くの場合は膝関節屈曲位で脱臼します。最も多いのは反復性で12歳~18歳の女性に多く、スポーツや軽微な力で脱臼し自然に整復されます。

診断について

主訴としては、膝がガクッと崩れたり、お皿が外れたと訴えることが多いです。その場で膝を伸ばすと整復される方が多い印象です。理学所見では、お皿の可動性を確認します。膝を軽く曲げた状態でお皿を外側に動かしたときに不安定感が増したり、膝蓋骨幅の1/2以上動いてしまう場合は脱臼とされ内側支持機構の機能不全とされます。1/4~1/2は亜脱臼とされます。お皿を外側に移動させたまま膝を曲げようとするとお皿が外れそうになる感覚もあるそうです。また、お皿が外側に持ち上がらない場合は、外側の組織が緊張しているため、お皿が外側に引っ張られている状態であると推察できます。

膝蓋大腿関節の機能解剖

膝蓋骨は裏面に関節面があります。中央、内側、垂直、外側と関節面があり凸の形をしています。大腿骨側が凹の形となり、両者の凹凸が重なり関節を形成しています。

膝蓋骨は膝関節の動きに伴い、反時計回りの回旋、内側が後方・外側が前方に出る回旋、お皿が後ろと前に傾く前後傾の動きがあります。脱臼は、その動きのなかで関節の凹凸が合わなくなり起こります。

膝蓋骨の脱臼・亜脱臼の方向は外側であり、それに抗する内側支持機構は内側膝蓋支帯、内側膝蓋大腿靭帯、内側膝蓋脛骨靭帯、内側膝蓋半月靭帯の4つからなります。

対策について

対策について下肢を中心に大きく分けると

①骨盤・股関節への介入 ② 膝関節への介入 ⓷ 足関節への介入に分かれます。

①骨盤・股関節への介入:これまでの経験の中で多かったのは、骨盤前傾・股関節内旋パターンです。分かりやすく伝えると、反り腰・でっちりで、若干内股、膝が内側に向いているような見た目です。体幹や股関節へ介入することで骨盤・下肢のアライメントを正面に整えていきます。可動域の改善と筋力強化が必要になります。

②膝関節への介入:膝関節の介入は3点です。お皿の動き、回旋の動き、内側の筋力強化を行います。

⓷足関節への介入:膝蓋骨脱臼がある場合は、足関節の不安性があることがほとんどでしたので、足関節の安定性も高めます。

いかがでしたでしょうか。今回は、膝蓋骨脱臼について書いてみました。これまでの経験では、脱臼の回数や頻度は介入により改善する印象です。ですが施術だけでは無理で、膝蓋骨が脱臼しにくい体を作ることが必要なので、体幹や下肢を中心にトレーニングも行います。むしろそこが大切です。骨盤や下肢のアライメント(姿勢)や動き方が変わらない限り、脱臼・亜脱臼は繰り返す印象があります。トレーニングしていない場合は、しっかりしましょう!

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