対応症状

膝離断性骨軟骨炎について

膝離断性骨軟骨炎
2021.12.03

めぐり整体代表の菅井謙介です。いつまでも元気で、好きなことを続けてもらう身体づくりを提供することで、地元である下野市小金井への恩返しができたら幸せに思います。

詳しいプロフィール

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。栃木県下野市にあります「めぐり整体」代表の菅井です。今回は、膝離断性骨軟骨炎について書いていきたいと思います。若年型と成人型がありまして、若年型は保存療法にて治癒が期待できますが、成人型の場合ですと手術をすることが多くなります。そのため、聞きなじみのない疾患ですが、膝が痛いときは頭に入れておいて頂きたいと思います。このブログを読むことで、膝離断性骨軟骨炎についての理解と対策が分かると思います。

膝離断性骨軟骨炎(以下、膝OCD)とは?

膝OCDは、関節軟骨の一部が軟骨下骨とともに分離を生じる疾患です。下肢では膝関節に最も多く発生し、上肢では肘関節が多いです。発生年齢は10代が多く、発生頻度は比較的少ないものの増加傾向であり男女比は5:3で若干男性に多いです。膝関節の発生部位頻度は大腿骨内側顆が最も多く85%もの割合です。

発生要因はいまだ不明であり、運動時に繰り返される膝剪断ストレスが未成熟な骨端に加わり離断をきたす力学的な要因や、遺伝的因子、炎症、虚血などさまざまな仮説が提唱されています。

膝OCDの症状は?

膝OCD特有の症状はなく、初期はほとんど無症状です。進行すると運動時に疼痛が出現し、可動域制限や引っ掛かり感、ロッキングが出現します。画像診断が有用でレントゲンが基本となります。MRIでは病巣部の大きさ、分離の程度や不安定性を把握するのに有用です。

膝OCDのICRS分類

膝OCDは程度により病期分類されます

Ⅰ期:関節軟骨は連続し病巣部は安定している(保存療法)

Ⅱ期:関節軟骨は一部不連続であるが病巣部は安定している(保存療法)

Ⅲ期:関節軟骨は完全に不連続であり不安定であるが転位していない(手術療法)

Ⅳ期:病巣部が転位している(手術療法)

膝OCDに対する整形外科的治療

骨端線閉鎖前に発症した若年型の膝OCDは、保存療法にて治癒が期待できます。一方、成人型では不安定なものが多く、治癒能力も低いため手術療法を要することが多いです。このため、年齢や病期に応じた治療選択が重要です。

保存療法は主として若年型の膝OCDでICRS分類1~Ⅱ期が対象となります。スポーツ活動の制限を行い、膝関節の固定や免荷によって患部への負荷を軽減させる必要があり、その期間は数か月~1年以上と長期にわたります。成人に対しては、保存療法は難しいとされています。手術療法は保存療法で改善が得られない若年型OCD、成人型OCDが対象となり病期に応じて手術法を選択します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、膝OCDについて書いてみました。若年型では保存療法も可能ですが長期化する可能性もあります。若年型、成人型ともに病期によっては手術が必要となります。手術に関して詳しく書いていませんが、軟骨を移植し癒合を待つことになります。そして、癒合に合わせてリハビリをしていきます。初期の発見や診断が重要になりますので、関節の痛みがある場合は、しっかり検査のできる医療機関を受診しましょう。しっかり診断を受けてから、どこで治療をするのが良いか判断しましょう!

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