対応症状

変形性足関節症について

変形性足関節症
2022.02.13

めぐり整体代表の菅井謙介です。いつまでも元気で、好きなことを続けてもらう身体づくりを提供することで、地元である下野市小金井への恩返しができたら幸せに思います。

詳しいプロフィール

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。栃木県下野市にあります「めぐり整体」代表の菅井です。今回は、変形性足関節症について書いていきます。主な主訴は足首の痛みが多いと思います。特に、足首の前方、くるぶしの後方が多いように感じます。変形が少なからず問題になっていますので、治すことは出来ませんが、痛みを緩和させることはできることが多いです。この記事を読むことで、変形性足関節症への理解と対策をしることができると思います。

変形性足関節症のタイプ

距腿関節(足関節)は関節の構造上、骨や靭帯による関節の支持性が高いため、関節症への進展することは非常に少ないのが特徴と言われています。

一次性足関節症の要因は、荷重線が内側に偏位する骨軸型、距骨下端関節面が内反する天蓋型、足外側靭帯の機能不全に起因する靭帯型、外反偏平足に起因する扁平型に分類されます。

二次性足関節症の要因は、天蓋骨折や果部骨折などの骨折型、先天性内反足などの先天性疾患、脳性麻痺や二分脊椎などの麻痺足型に分類されます。

変形性足関節症の病態

変形性足関節症に起因した距骨の脛骨に対するアライメント変化について、前額面状では内反型の割合が多く存在します。距腿関節の軽度なアライメント不良であれば、距骨下関節の代償機能により荷重線は正中位に補正されます。しかし、矢状面状では前方偏位型の割合が圧倒的に多く存在します。距腿関節の前後方向のアライメント変化は距骨下関節で代償することが困難であり、滑膜炎の発生から関節症へと進展する可能性が高くなります。

距骨が脛骨下端関節面に入り込めない機能学的要因

距骨が脛骨下端関節面に入り込めない機能学的要因には、長母指屈筋や距骨の後方支持組織の拘縮、荷重に伴う距骨の前方偏位、脛腓間の硬さが挙げられます。

長母指屈筋や距骨の後方支持組織の拘縮

長母指屈筋は距骨後方を走行し、距骨の後方支持組織として機能しています。同様に、後脛距靭帯は内果後方と内側結節とを繋ぎ、後距腓靭帯は外果後方と外側結節とを結んでいます。両靭帯の緊張により、距骨の過度な後方不安定性を支持しています。伸張性や柔軟性を失うと、足関節背屈に伴う距骨の後方偏位は制限されてしまい、脛骨下端関節面への距骨の入り込みが制限されます。

側面天蓋角の減少に伴う距骨の前方偏位

正常足では脛骨下端関節面と距骨滑車間には均一な隙間が円弧状に存在し距骨滑車の前方関節面を被覆しています。しかし、側面天蓋角が減少した場合、脛骨下端関節面は距骨の前方関節面を十分に被覆することが出来なくなります。そのため、背屈時には距骨が前方偏位しやすくなり、距骨滑車の前方関節面が脛骨下端関節面に入り込めなくなります。

脛腓間の硬さ

正常足であれば、背屈時に脛腓関節が離開し、距骨滑車が脛骨下端関節面に滑り込むように入りますが、脛腓間に存在する前・後脛腓靭帯や骨間靭帯が伸張性・柔軟性を失うと、遠位脛腓関節の離開は制限されてしまい、脛骨下端関節面に距骨滑車の前方関節面が入り込めなくなります。

このような理由により、荷重時の関節応力が高くなり足関節の変形性関節症が進行していきます。

徒手療法でできること

変形は治せませんので、筋や腱の伸張性や柔軟性の改善を図ります。距骨の前方偏位を助長させる原因でもありますので、距骨後方組織や足底腱膜などアーチを形成する筋肉にもアプローチをして背屈に伴う距骨の後方偏位を促します。それによって、背屈時や荷重したときの足関節前方の痛みは軽減すると期待できます。

まとめ

・変形性足関節症は一次性と二次性があります

・アライメントについて前額面状の問題は代償できるが、矢状面状の問題は代償できません

・距骨が脛骨下端関節面に入り込めない理由として、後方支持組織の拘縮、側面天蓋角の減少に伴う距骨前方偏位、脛腓間の拘縮が挙げられます

・施術でできることは、距骨後方組織や足底腱膜など、距骨の前方偏位を助長してしまう組織の柔軟性や伸張性を改善し、距骨が後方へ移動しやすくします

いかがでしたでしょうか?今回は、変形性足関節症について書いてみました。特に、体重をかけた時に足関節前方の痛みが多いのですが、原因は距骨が前方へ偏位しており、後方への可動性が制限されているために起こっています。施術では、距骨を後方へ移動しやすくすることで痛みの軽減が期待できます。お悩みの方は、専門家への相談・受診をお勧めします。

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