対応症状

足関節前方インピンジメントについて

足関節前方インピンジメント
2022.02.06

めぐり整体代表の菅井謙介です。いつまでも元気で、好きなことを続けてもらう身体づくりを提供することで、地元である下野市小金井への恩返しができたら幸せに思います。

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いつもブログをお読みいただきありがとうございます!栃木県下野市にあります「めぐり整体」代表の菅井です。今回は、足関節前方インピンジメントについて書いていきます。インピンジメントは衝突という意味で、足関節前方インピンジメントは足関節前方で衝突(組織の挟み込み)が起こっているという意味です。そのため、痛みは足関節の前方に出ます。このブログを読むことで、足関節前方インピンジメントに対する理解と対策を学ぶことができると思います。

足関節前方インピンジメントの病態

足関節前方部痛の原因のひとつとして、軟部組織によるインピンジメントが挙げられます。インピンジメントとは衝突を意味しますが、関節運動によって骨が接近し、衝突しようとする骨の間に軟部組織が挟み込まれることも多く起こります。足関節でインピンジメントされる組織として、前距腓靭帯、前下脛腓靭帯遠位線維束、内側靭帯深層線維、前方関節包、脂肪層があります。捻挫などの外傷により靭帯や関節包が損傷された後に起こるものもあれば、日々の生活の中で徐々に起こるもの、外傷後のギプス固定後に起こるものがあります。

足関節の変形を伴う前方インピンジメントでは手術を選択することもありますが、足関節の前方あるいは後方の拘縮が原因であれば徒手療法で拘縮を改善することで症状は改善します。

pretalar fat pad(脂肪体)の動態について

この組織は、距骨と前方関節包との間に存在する関節包内滑膜外の組織です。背屈(足首を上に挙げる)の際、距骨と脛骨との緩衝剤としての役割があります。通常、距骨が背屈時に脛腓間に入り込む際、伸筋支帯は前脛骨筋腱によって浮き上がるとともに、前方関節包は緩みます。この緩みでできたスペースにpretalar fat pad(脂肪体)が入り込みます。そのため、伸筋支帯の伸張性低下が生じると、前脛骨筋腱引き上げによる前方スペースが確保できず、その結果、fad padのインピンジメントが起こると考えられます。

足関節後方の拘縮による前方インピンジメントについて

外傷後や固定後では、足関節後方組織の伸張性が低下し拘縮が起こることがしばしばあります。背屈(足を上にあげる)時、距骨は脛腓関節の中に入り込みますが、後方組織の伸張性がない場合、距骨が後方から前方に押し出され距骨前方偏位という状態になります。距骨が前方に押し出されたまま、背屈の動きをすると、インピンジメントが生じます。後方の拘縮がなければ、背屈に伴い距骨は後方に滑ることができます。

対策

インピンジメントの原因が前方・後方組織の伸張性低下であれば、拘縮を改善していくことでインピンジメントによる足関節前方部痛は解消されていきます。筋肉等の柔軟性を出すことで関節の動きを良くすれば大丈夫です。ですが、変形によるインピンジメントの場合は、徒手療法で症状を改善するには限界があります。その場合は、手術療法が必要となります。いずれにしても、インピンジメントが何で起こっているのか、原因を突き止めることが大切になります。

まとめ

・足関節前方インピンジメントは、捻挫などの外傷後や固定後になるもの、日常生活の中で徐々になるもの(筋肉等の柔軟性の欠如)があります。

・足関節前方インピンジメントは、軟部組織が挟み込まれることで足関節前方への痛みが生じます。

・前方と後方の軟部組織の拘縮が原因の場合は、徒手療法で拘縮を除去することで症状は改善します。

・変形を伴う足関節前方インピンジメントは、手術が必要な場合もあります。

いかがでしたでしょうか?今回は足関節前方インピンジメントについてまとめてみました。関節の変形を伴う場合は、足の形が変わってきている、もしくは、腫れているように見えるので医療機関を受診し医師の診断を受けましょう。その他、軟部組織の拘縮(筋肉などの柔軟性の欠如)によるインピンジメントは施術で改善可能ですので、お困りの方は専門家に診ていただいて下さい。

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